「スーパーロボット大戦A」

(ゲームボーイアドバンスド専用カートリッジ、バンプレスト、2001年作品)

ごめんなさい、ラミアさんの画像は適当な素材が見つかんなかったです。

ストーリー(リアルロボット系女性主人公編)

何ものかが仕組んだ和平交渉への妨害工作で、地球連邦とバーム星の緊張は一気に高まっていた。また、いまだ巨大な軍備を誇るジオン残党、宇宙移民至上主義を唱えるギガノス帝国、マリーメイア軍といった月、コロニーの勢力、百鬼帝国やミケーネ帝国といった地底勢力等の思惑が錯綜し、一触即発の状態は臨界点を迎えようとしていた。

 そんな時、連邦の独立遊撃隊「ロンド・ベル」は、亡父の形見と称するロボットを操る謎めいた女性パイロット、ラミア・ラブレスを敵から救出する。敵討ちのために義勇兵として隊に参加したい、という彼女を受け入れた「ロンド・ベル」は、程なく開いた戦端に巻き込まれていくのだった。
 奇妙な素行と口調が目立つものの、優秀なパイロットであるラミアは、徐々にクルーの信頼を得る事に成功していく。だが、彼女は世界を戦乱で満たそうと企む、謎の勢力「シャドウミラー」によって送り込まれたスパイアンドロイドだったのだ。各勢力の軍事バランスの要となる存在、ロンド・ベル隊を篭絡する為に…。だが、当初は任務遂行の為の忠実な機械に過ぎなかった彼女も、戦いの中仲間達と交流を深め、またさまざまな敵との邂逅を重ねる内に、人間的な思考、そして感情が芽生えていくのだった。
 
 そしてついに、ラミアがその正体を露にしてロンドベルを制圧。彼女の創造主達たち「シャドウミラー」は、ロンド・ベル隊に降伏と服従を要求する。だが決定的なその瞬間、ラミアは初めて「自分の意志」で行動する。ロンド・ベルの正義を信じ、卑劣な自らの創造主に刃向かったのだ。自爆して果てるラミアとその乗機、ひとまず撤退する「シャドウミラー」。あまりの事に言葉を失うクルー達。
 
 「シャドウミラー」はしかし、間をおかずさらなる攻勢を地球に対してかける。絶体絶命の隊の危機を救いに現れたのは、ラミアだった。
 破壊された彼女とその乗機を修理し復活させたのは、シャドウミラーの幹部にして彼女の製作者、レモンだった。自我を持つまでに進化し、極めて人間に近い存在となったラミアの意志と権利を尊重した彼女は、これからは自分の好きなように生きろ、と言い残し、解放したのだ。
 そしてラミアは、今度こそ、自分の意志で、ロンド・ベル隊の為に戦おう、と決意したのである。

ラミアが語る真実に衝撃を受けるロンド・ベルのクルー達。シャドウミラーとは、平行世界の「もう一つの連邦軍」の姿だったのだ。「戦いが無くなり平和が続き過ぎた為に自分達の世界が腐敗した」、と考える彼等は、いまだ戦乱の種に事欠かないこの世界と彼等の世界を繋ぎ、戦乱が永遠に続く一つの世界に築くのを真の目的としており、ラミアはその尖兵として各勢力に送り込まれたアンドロイド工作員の一人だ、というのだ。彼等はラミアを信じる事にして、復隊を認めた。絆は再び結ばれたのだ。

そして最終決戦。平行世界を繋ぐ技術を応用したシャドウミラーの最終決戦兵器が、人類の想像を越える脅威としてロンド・ベルの前に立ちふさがった。ラミアの頭脳は、これを倒す唯一の解法を導き出した。それは、近接状態からの自爆。全ての因縁に決着を付ける為にラミアが下した結論とは。

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ってことで、ラミアさんの部分だけダイジェストにしてお送りしました。
これって、よくある「正義の味方側に、「一般人」あるいは「敵側を裏切った者」を装って潜入したスパイが、正義側の良さに触れて(或いは恋愛感情を主人公等に抱き)心迷い、結局本当に敵側を裏切る」という、王道中の王道ストーリーなんですね。そのスパイを主人公に据えて一本の長篇にしてしまったのがアイディアで、こーゆー話が大好きな管理人には致死性ものでした。
そしてこの手のお話では絶対的なお約束である、ラストの悲劇(まあ大体、敵の銃弾から主人公を守って死ぬパターン)を踏まえて、かつハッピーエンドに捻ってあるのもお見事でした。

 なによりラミアさんのキャラ立てがいいんですよ〜。シリーズでは希有なことに「主人公の物語で締めくくられる」のも印象深いです。ラミアさん幸せになって欲しいなぁ。
 言語回路が事故でイカれてて敬語がうまく話せない(途中修理された時に一緒に直るのもツボ)とか、クルーの会話に普通に参加している様に見せて心では『こいつは危険だ…』とか『今の内に殺すか?』とか物騒なことばっかり考えている(序盤は特に)、とか、シャッフル同盟や竜崎一矢、場合によっては東方不敗といった武人の達人を束にして戦っても確実に制圧ができる(らしい)単体での超戦闘力とか、2度の大爆発(アクシズの軌道をそらす程の!)の爆心地にいても2度がとも無事だったタフネスさとか、人間的な心を持ちつつあるとは言ってもあくまで機械である自分に最後まで自覚的な姿とか、ユリカの料理を食べて故障する所とか(笑)カッコいいやら可愛いやらで、とにかく始終見所だらけでした個人的には。ハァハァ。ゲームのキャラとしても鬼神の強さで、言う事ないですわ。

ところで先程、王道ストーリーと書きましたが、実はロボットアニメでは殆ど思い当たらないんです。ロボットじゃなくてサイボーグや宇宙人、単なる敵側兵ってパターンは結構思い浮かぶのですが…アルベガスにあった(らしい)、位ですか?コンバトラーのはちょっとニュアンス違うし。あ、ゲキガンガー3内の架空のエピソードにはあるそうですが(笑)。
ここんとこ何か御存じの方はぜひ御教授下さいませ〜。切実にお願い。

特撮ではメカ人間ミキとかガンバロンのさやかちゃんとかロボット刑事Kのとか、シルバー仮面のテレサやメガレンジャーの彼女もそうか?、ビジンダーマリも概念的にはそうですね(ラストで死に損ないましたが)、とか結構あるんですが…

ま、ともかく「私の心のスパロボ」になりました。ルート選択も多いし、2周目以降の特典もあるらしいので今後もしばらくつきあっていく所存です。

あ、ゲームとしてはα外伝ぽい渋めのバランスですね。連係や合体攻撃を考えて戦わなければいけないのが面白辛いというか。


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